ノズル詰り解消方(第二弾:Replicator編)

7月 6th, 2014

3Dプリンターを使っていると、しばしば遭遇してしまうノズル詰り。以前、3Dsystems社製のCube2のケースでの解消方法(以下リンク)をご紹介しましたが、今回は、MakerBot社製のReplicator(fifth generation)のノズル詰りの解消方法についてレポートしたいと思います。

※Cube2のケースでの解消方法

Cube2では、比較的簡単に解消できたノズル詰りですが、このReplicator(fifth generation)は、結構やっかいです。fifth generationは、2014年の春頃から日本でも出荷開始された新型機になります。これ以前は、ReplicatorやReplicator2xなどがありますが、このあたりのノズル詰り解消方法は、また折を見てレポートしたいと思います。

さて、このReplicator(fifth generation)は、smart extruder(スマートエクストルーダー)というものになっており、従来機とは仕様が随分変わっており、ヘッド自体を取り外すことができます。

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画像上は、本体からヘッドを取り外したものですが、装着は、ボルト等は、使わず、磁石を使った装着方法ですので、簡単に取り外しできます。万が一ヘッドが故障したり、ノズルが詰まってどうしようもなくなった場合に、ヘッドだけを購入し、差し替えればよいという形になっています。が、このヘッドだけ購入する場合でも、3~4万円くらいはかかりそうで、できることなら、なんとか自分で治したいものです。

さて、今回、ノズル詰まりの解消方法をレポートしますが、結論から言うと、結構手間でしたが、ノズル詰まりは解消されました。ただ、丁寧にやらないと逆に壊れてしまいそうで、慎重にやることが求められます。

まず、これを実行する前に、フィラメントのLoadとUnloadを繰り返して解消されるなら、それが最も簡単な方法ですので、お試しください。Cube2では、Unloadを繰り返すと解消されることが多いことは以前紹介した通りです。もっとも、これで解消されている場合は、ここのページは読まれてないと思われますが・・・。今回のケースは、LoadもUnloadも何度やっても何も改善されない場合の方法です。

では、まず、ヘッドを本体から取り外します。この時、フィラメントがヘッドと繋がっていますので、作業性をよくする為、以下画像のように、フィラメントをヘッドから少し余裕をもって切断し、ヘッドだけを取り外せるようにします。

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さて、取り外すと、こんな感じ(画像下)になります。

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さらに、ここからヘッドを分解していきます。カバーはプラスチックですので、無理やりやるとバキッと割れてしまうので、慎重に。また、今度再組立てをしないといけないので、どこがどこのパーツを忘れないようにご注意を。ばらすと画像下のようになりますが、外す手順は、画像下の ①黄色で囲ったパーツ、➁オレンジで囲ったパーツがまず先です。その次に本体部分の青色で囲ったパーツを外します。そこまで外すと画像下のようになります。

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さて、次にフィラメントが詰まっているところを探します。画像下の通り、黄色で囲った部分と赤で囲った部分の二か所にフィラメントが詰まっているのが確認できます。

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まず、黄色で囲った方ですが、この部分をアップにすると、画像下のようになります。フィラメントの先端が溶けて丸くなっているのがわかると思います。これでは、ノズル先端までフィラメントを送ってやれないでしょう。これについては、丸まっている方からフィラメントを引き抜いてやれば、簡単にとれますので、引き抜いてください。あるいは、丸まった部分をハサミで切り取ると反対側からでもフィラメントを引き抜くことがきます。

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さて、次は、赤枠で囲った部分です。アップすると、画像下のようになっていました。これは、詰まるわけです。いくらLoadを繰り返してもダメだったわけです。これを取ってやれば・・・・と思い引き抜きましたが、抜けません。

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とりあえず、取れる範囲で取ってみると、下画像の状態でした。完全に詰まっており、この状態で引き抜くことは、ほぼ無理です。

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こうなれば、この状態で、もう一度組み立て直し、Loadしてヘッドを温めてから新しくフィラメントを吸い込ませれば押し出してくれるのではないか、とそう考え、再組立てし、取付、Load、そしてフィラメントを挿入しました・・・が、全く押し出してくれません。この方法ではダメでした。ここで諦めるわけにもいかず、再度、分解し、さらに、詰まった部分までも分解します(画像下)。

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この部分を分解するには、モンキーやレンチなどの工具が必要です。で、なんとか、この部分を解体。すると、画像上のようになっているわけです。フィラメントが詰まっているのがわかりますが、詰まっている部分には、プラスチック製と思われる白いパーツがあります。なるほど、この部分を綺麗にフィラメントを通過させノズル先端に送り込む構造のようです。このパーツは重要なパーツのようで、これ自身に強い力(特に横方法)を加えると穴がひずんでしまい、使えなくなる可能性がありますので、ご注意ください。今回は、この白いプラスチックパーツの部分でフィラメントが詰まってしまっていたようです。

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というわけで、この白い部分に詰まったフィラメントを取り除きます。白い部分を矢印の方向に押してやります。結構固いです。テーブルなどを下にして押してやると比較的簡単に画像上のようにフィラメントが飛び出します。ここまでくれば、あとは、フィラメントを手で抜き取ってやるだけです。途中でバキッとフィラメントが折れないように慎重に垂直方向に引き上げます。

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さて、ここで問題なのは、この時、この白いプラスチックパーツがその先のノズルにはまり込んでいるパターン(画像上)です。というよりも、通常は、この状態なのかもしれません。この場合、さらに分解を進めるしか他にありません。この状態では。フィラメントを取り除けません。※この状態になっていない場合は、一つ下のステップはスキップしてください。

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というわけで、最終的にヘッドを全分解することになりました(画像上)。分解するには、モンキーなどの工具が必要です。ちゃんと元通りになるか不安もありますが、どの道、詰まったままだと、使えないので、やるだけやるしかありません。

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分解することができれば、画像上のように細い針金を入れてやります。フィラメントの厚みが1.75mmとされていますので、それよりも細い針金が必要です。あまり細い針金だと力が、かけれないので、適度なものを使いましょう。さて、今回のケースでは、針金が無事に通り、詰まっていたフィラメントがとれました。

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さて、一番先端のノズル部分。もし、この部分がノズル詰りの原因だとすると、ほとんど、お手上げですが、この部分は、おそらくかなりの熱を持つはずで、中に詰まっていたとしても、加熱されて溶けるはずです。普段造型し終わった際には、少なくとも、この部分には一定のフィラメントが残っているはずですから、そう考えると、ここにフィラメントが多少残って詰まったとしても、ノズルの温度で溶けるはずです。というわけで、これで、すべてのノズル詰りは解消されたはずです。ですが、ここからちょっと重要なステップがあります。

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今、画像上では、パーツに、カットしたフィラメントを通している状態です。白いプラスチック部分に、ひずみが発生している場合、針金が通ってもフィラメントは通らない可能性があります。フィラメントがきちんと通るか確認しましょう。通らない場合は、針金を何度も通し、穴を綺麗にしてください。通常ヘッドの部分は、ブラックボックスですが、様々なパーツの組み合わせによって、フィラメントが上からノズル先端まで通過するわけで、パーツどうしがうまくかみ合わないとまたフィラメントが詰まることになります。

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次にノズル部分と接合し、再度フィラメントが通るか確認します。このように組み立てるごとにフィラメントがきちんと通過するかを確認することをお薦めします。組み終わってから、この作業をすると、うまくフィラメントが通らず、再度分解するはめになります。

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さて、ようやく元通りに再組立てでき、フィラメントも通ることが確認できました。フィラメントは、装着したままLoadさせてみましょう。どんどんLoadしてくれれば、その流れのままカットされたフィラメントに続き、メインのフィラメントも一気にLoadしてみてください。

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そうすると、なんとかフィラメントがノズルを通過し、詰りが解消されました(画像下)。

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これが一連の流れですが、ご覧の通り、最初は結構手間ですが、一度、分解すると構造がよくわかり、次トラブルが起こった場合は、比較的簡単に対応できると思います。但し、中のパーツには電子部品やバネ、磁石等の細かい部品があるので、作業中に電子部品を壊してしまったり、小さな部品をなくしてしまうリスクもありますので、慎重に作業することが大事だと思います。

では、少し長くなりましたが、今回はこのあたりで。他にいい方法やご意見等ございましたら、ご気楽にコメント投稿してくださると幸いです。

 


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