積層ピッチ0.1mmや0.2mmは本当なのか検証実験

1月 20th, 2015

本日の実験は、タイトルにもあるように3Dプリンターの仕様として記載されている積層ピッチについての検証です。多くの低価格帯の3Dプリンター(FDM方式)では、樹脂を積層させる積層ピッチというのがありますが、多くの3Dプリンターは、この値が0.1mm~0.2mmになっているものが多いかと思います。そこで、今回、この積層ピッチが本当に実現されているのか、という検証を行ってみることにしました。今回は、最終完成品の寸法ではなく、積層ピッチに注目します。

方法は、少々面倒ですが、積層回数を数えることにし、使用するデータは、10mm四方の立方体を使用します(画像下)。

図1

さて、このデータを積層ピッチ0.1mmと0.2mmの両方で検証してみたいと思います。

****実験前提*****
使用する3Dプリンター: MakerbotのReplicator2X(画像下)
使用材料:メーカー純正のABSフィラメント
図2

****結果の予測****
➀積層ピッチ0.1mm: このケースでは、100回積層されるはずです。
➁積層ピッチ0.2mm: このケースでは、50回積層されるはずです。
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この当たり前の、意味があるか不明な実験もやってみると意外な結果が得られるかもしれないと期待しつつ、やってみました(画像下は完成品(左が積層ピッチ0.2mm、右が0.1mm))。
図3

結果は、以下の通りでした。

積層ピッチ0.2mmの時: 積層回数50回
積層ピッチ0.1mmの時: 積層回数104回

積層ピッチが0.1mmの時は、積層回数が104回となり、数え間違いの可能性もありますが、積層ピッチが0.2mmの方は、予想通り50回の積層をしていましたので、0.1mmや0.2mmの積層ピッチは本当だったことになります。この後、デジタルノギスでZ方向の長さを測定してみましたが、積層ピッチの違いによる誤差は、いずれのピッチの物もひずみがあって正確性に欠けますが、概ね0.1mm以内でしたので、積層ピッチは想定通りのピッチで想定通りの回数を積層しているということが確認できました。

図4

さて、当たり前の結果が出ただけで特に面白くもない結果でしたが、少しだけ考察を加えると、溶けた樹脂同士の接着回数によるZ方向への精度の影響はあまり出てこないことが分かりました。いずれのピッチのケースも毎回精度よく一定の量のフィラメントを排出しているとは思っていなかったので(積層の度に微妙な誤差が生まれていると思っていたので)、溶けた樹脂同士の接着を繰り返すとそれによる誤差がだんだん大きくなっていくのではないかと、直観的に考えていたのですが、今回のケースを見る限りでは、そうでもないようでした。

ではでは、今日はこの辺で。


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